太陽光発電システムのための部材はそろった。
今回はいよいよ施工に挑戦する。
まずは太陽光パネルの設置。
小屋の屋根に設置するのがセオリーだろうけど、高すぎて登る術がない。
正確には、登れなくはないが、転落の危険があるので登りたくないのである。
悩んだ末、畑の出入り口に設置することにした。
設置に使うのは単管パイプ。
ホームセンターで売られていたなかで、一番細くて安い直径19mmのものを購入した。
太陽光パネルは20kg近くあるが、一枚だけなので耐荷重的には問題なかろう。
畑の獣害防止柵に針金で固定しつつ組み立てる。
パイプ同士はクランプという金具を使うことで固定する。
直交タイプと自在タイプの2種類を使用。
自在は、二本のパイプを任意の角度でつなぐことができ、直交は二本のパイプを直角固定でつなぐことができる。
こりゃ楽チン。
枠があっという間に完成。
クランプのおかけで、あっけないほどカンタンである。
ここにパネルを載せて固定する。
パネルは針金で固定。
サビないよう、ステンレス製の針金を使用した。
パネルの向きは、ほぼ真南。
角度は30度程度とした。
太陽光パネルの電源ケーブルは裏側にある。
プラス極とマイナス極があって、それぞれメスとオスのコネクタがついている。
オスとメスのコネクタを見ると、つい衝動的につなぎたくなるけど・・・
当然ながら太陽光パネルは光が当たってる状態では、常時発電しているので、つなぐと一瞬でパネルが壊れます(;^ω^)
このコネクタは三菱電機の独自コネクタなのだろうか?
ネットで少し調べたけどわからなかったので、カットしてMC4コネクターに付け替える。
はさみでチョッキーン!っとカット。
こちらがMC4コネクター(の廉価版)
必要なMC4コネクターは2セットだけど、失敗することも想定して、ちょっと多めの6セットを購入している。
まず、キャップと防水カバーをケーブルへ通す。
そして、ケーブルの先端部の被覆をむく。
ワイヤーストリッパー(ケーブルストリッパーとも言う)を使うと正確かつ迅速に作業できるのだが、PVケーブルの場合は専用のストリッパーが必要である。
でも、PVケーブルなんて、そうそう扱うモノではないし、ここはケチって無理やり手持ちのストリッパーを使いたい。
専用ストリッパーも、そんなに高価な工具ではないけどね。
PVケーブルの被覆は、耐熱・耐寒素材(外側)と、絶縁素材(内側)の2層から成る。
まず、自動ストリッパーで外部被覆をはぎ取る。
次に、内部の被覆を手動ストリッパーで除去する。
なお、ストリッパーがなくてもハサミで被覆をむくこともできる。
ハサミでワイヤーを軽くはさみ、ケーブルの外周に切れ込みを入れてから、引っ張って外部被覆を取り去る。
で、同様に内部被覆にハサミで切れ込みを入れ、引っ張って除去する、という手順。
中心の銅線を傷付けないように注意する必要があるが、慎重に作業すれば、それほど難しくはない。
ハサミの代わりにニッパーや小刀を使う方法もあるけど、個人的には力を加減しやすいハサミがオススメ。
難なく被覆線をむくことができました。
↑青いのは防水カバーです
次に、接続金具を銅線に圧着する。
金具は、車関係で使われる「ギボシ端子」に似ていて、圧着の形状は同じ。
こりゃ、手持ちのギボシ用工具が使えるんじゃないか!?
と思ったけど、大きさが違ってうまくいかなかった。。。
すなわち、MC4コネクターを自分で取り付けるには、専用の圧着工具が必須ってことになる。
が、MC4コネクターの接続以外には、全く用途のない専用工具をわざわざ購入するのは気が引ける。
地味に高いし。
少し悩んで、、、
ギボシ用の圧着工具で無理やり圧着!(^_^;)
ちょっと圧着にコツがいるけど、ガッチリ固定できたので、まぁこれで良いでしょう。
プラス極側にメス、マイナス極側をオスのMC4コネクターを取り付ける。
極性は、ケーブル基部に記載されている。
最後に、コネクタのカバーをはめて、付属の工具でねじってキャップと接続する。
金具の圧着部分や接点部分の接触不良が、火災の原因となることもあるそうなので、心配な人は純正部品に正規工具を使用しましょう。
さっと作業を終わらせる必要のあるプロのお仕事と違って、DIYでは慎重に時間をかけて作業&確認できるので、非純正でもしっかり施工すれば問題ないとは思うけど・・・
次にバッテリー設置。
カーバッテリーを室内で充電するのはご法度とされる。
充電中、水素ガス発生の恐れがあるからだ。
とは言え、小屋の気密性はそう高くはないから、小屋内で充電しても大丈夫な気はする。
が、やっぱり万一ってこともあるし、安全を考えてバッテリーは外に置くことにした。
風通しが良くて、雨や直射日光に当たりにくく、邪魔にならない場所が理想、、、ってことで、軒下に配置。
配線は、むき出しだと小動物にかじられる不安があるため、PF管に通しておく。
チャージコントローラーとインバーターは小屋内部に設置する。
まず、チャージコントローラー。
バッテリーへの充電を制御する機械だ。
購入したのは、発電量や充電状況がモニタリングできるタイプ。
「今どのくらい発電しているのか」などを把握できるよう、見えやすい場所に設置。
まぁ見れなくても特に問題はないのだけど、一応ね。
次にインバーター。
バッテリーや太陽光パネルからの電流を家庭用の100V交流に変換する機械である。
インバーターは常に電力を消費するため、使うときだけスイッチをONにできるよう設置。
以上の機器をPVケーブルでつなげば完成である。
太陽光パネルとチャージコントローラーをつなぐケーブルは、必然的に直射日光をもろに浴びる位置に敷設せねばならない。
PVケーブルは、紫外線に強い作りではあるが、先のバッテリーとの接続同様、小動物にかじられる危険性もあるので、念のためPF管を通しておくことにする。
なお、ショートするリスクを避けるため、太陽光パネルへの接続は最後に行う。
PF管は白色のモノが主流だが、ここは目立たないチョコレート色のモノを購入。
PanasonicのカラーPF管だ。
このPF管、どこのホームセンターにも見当たらず、仕方なくネットで購入。
通線ワイヤーを使って通した。
小屋へのケーブル引き込みは、外壁にホールソーで穴あけし、アウトレットボックスを設置したうえで引き込む。
引き込んだケーブルはチャージコントローラーへ接続。
また、バッテリーからのケーブルも同じく引き込んでチャージコントローラーとインバーターへ接続。
以上、引き込み部分を図示すると、↓こんなイメージである。
最後に、太陽光パネルとチャージコントローラーをつなぐMC4コネクターを接続して完成!
とりあえず、照明をつけてみたら無事点灯(^^)/
点灯するのが当たり前なんだけど、何だか感動的!
チャージコントローラーでは、太陽光パネルの発電電圧、電流、バッテリー電圧がモニタリングできる。
この時の太陽光パネル電圧は18.2V程度。
電流は6.7Aなので、約120Wの発電量である。
10時30分でこの発電量であれば、上々ではないでしょうか。
ちなみに、バッテリーの充電電圧は14.4V
こうして、小屋で電気が使えるようになった。
小屋内部の電気配線は、そのうちやろう。
以上、太陽光発電システムの立ち上げは、大人の工作としてとても楽しめました。