エアコンにガスを再充填する
エアコンの効きが悪い!
実家から、そんな相談を受けた。
原因
フィルターの詰まりではなさそうなので、室外機を確認してみると、高圧側(ペアコイルの細い方)に思いっきり霜がついてる。
こりゃガス抜けですな。
冷媒の圧力
一応、エアコン運転中の低圧側の圧力を計ってみる。
室外機の低圧側にある充填ポートのキャップをスパナで取り外してゲージマニホールドを接続。
R410Aという冷媒の種類で、気温が30℃くらいってことから、エアコン運転時は0.9~1Mpaくらいが適正圧力と思われるところだが、結果は0.7Mpa。
うーむ、ガス漏れが原因で冷えなくなっていると考えて間違いなさそうだ。
↑赤いホースを使ってるけど、接続してるのは低圧側です
ガス追加
ガスが足りないなら追加すればいい!
てことで、エアコンガスボンベの登場。
賃貸に住んでいたころ、前の住人が設置したエアコンをありがたく再利用しようとしたらガスがスッカラカンだったことがあって、充填するためにネットで買ったのである。
車のエアコンガスなら小さな缶タイプで売られているが、家庭用エアコンのガスって大きなのしか売ってなくて、まだまだ余ってるのだ。
このR410Aという冷媒は、R32とR125の混合ガス。
混合ガスは全量入れ替えすべきとのネット情報もあるが、ガスの回収・廃棄は個人では難しいので、単純にガスを追加します。
「ガス漏れすると残っているガスは混合比率が変わってしまってる」ってのが全量入れ替え論者の指摘であるが、個人的には眉唾かと。ガス漏れで比率が変わるくらいなら、充填する時も入りやすいガスから入って比率が変わってしまうのではなかろうか。
とにかく、ガス回収が個人では難しい以上、できることはガスを追加することしかないのである。それでも冷えないなら、業者を呼ぼう。
ガスを追加する前に、まずは漏れの可能性が高いペアコイルの接続部を締め直しておく。
本当は漏れてる箇所を特定し、漏れを止めておきたいのだが、エアコンが設置されてから10年近く経ってやっとこの圧力まで下がったこと考えると、漏れる量はかなり微量。
石鹸水やギュッポフレックスを使って場所を特定するのは難しそうだ。
漏れが止まったのか否かわからずスッキリしないけど、このままガスを追加することにする。
あとで知ったけど、ガス漏れ検知器を使えば微量な漏れでも検知できるらしい。
意外と高くないので、買ってみてもよかったな。
もし漏れが続いてるなら、10年後にまた冷えなくなってるだろう。
ゲージマニホールドにエアコンガスのボンベを接続。
さらに、ゲージマニホールドの高圧側に真空ポンプを接続し、充填ポートは占めた状態でホース内の空気を抜く。
↓イメージ(写真を撮り忘れたので別の機会に撮ったもの)
ホースの色はあまり気にしてません(;^ω^)
真空ポンプはエアコン取付くらいにしか使わないし、それなりのお値段。
自分は安物を買って持っているけど、youtubeとか見てると充填ポートをゆるめてボンベのガス圧で抜くいわゆるエアパージで済ましている人も多い。
R410Aはオゾン層を破壊しないフロン代替ガスなので、漏れても罪悪感がそれほどないのかも。
ホース内の空気が抜けたら真空ポンプを接続している高圧側のバルブを閉めて真空ポンプを取り外し、エアコンを冷房運転にして充填ポートを開放、ガス圧を見ながらガスボンベの栓を開放し、ゆっくりとエアコンガスを充填する。
ゲージマニホールドで0.9Mpa付近になるまで充填した後、エアコンの冷風状況を確認しながら微調整。
無事、冷えるようになったので、充填ポートを閉めてホースを外し作業完了!
無事、エアコンが復活しました。
めでたしめでたし。