剣山(つるぎさん)は、徳島県の最高峰の山である。
その標高は1,955m!
近畿以西の西日本で2番目の高さを誇る。
訪れた日の天気は「曇り時々雨」。
前日は晴天だっただけに、かなり残念。
ふもとから見ると山頂付近はガスがすごそうだ。
剣山の素晴らしいところは、かなりの標高まで車で行けるとこである。
なんと、登山口のある駐車場は標高1420m!
さらに標高1710mまではリフトで行けてしまう!
繰り返すが、剣山の標高は1955mである。
山頂へ向かう道は、一応国道だ。
やや狭い場所も多いが、苦ではない。
バスが通るだけはある。
途中からは、ヘアピンカーブが続く。
「第一ヘヤーピン」
「第二ヘヤピン」
「ヘヤー」か「ヘヤ」か、統一する気はないらしい。
しかし、こんな細かいことに気付く自分もどうなんだろうかと思う。
レットバロンまで72km。
この看板を見て「よし行こう!」と思う人っているのかな??
見の越駐車場(標高1420m)へ到着。
土曜日なのに閑散としている。
天気が芳しくないせいもあるのだろう。
ここからリフトでさらに上へ行くことができる。
一瞬、この誘惑に負けそうになるが・・・
「リフトで楽したら、真に剣山を制覇したとは言えん!!」
と、誘惑を断ち切って徒歩にて登ることにした。
この時点で、7割近くの行程を車で登っている人間が言うセリフではないが。
神社への石段が登山口のスタートである。
石段を上り詰めると・・・
境内へとつながっていた。
ここにはこんなものもある。
さわやかな月光の花は凛として気高い
宮尾登美子
この碑は何なのか理解に苦しむところであるが、何の説明もない。
今調べると、宮尾登美子は高知県出身の小説家だそうだ。
ますます意味が解らない。
そして、この場に似つかわしくもない。
※補足
頂いた情報によると、宮尾登美子作の剣山を舞台とした小説「天涯の花」というものがあるそうです。
この小説はドラマ化もされていて、そのおかげで剣山ではキレンゲショウマという花が人気になってるのだとか。
そう言えば、途中で会った人に「キレンゲショウマはもうほとんど散ってるよ」と言われたのを思い出しました。
この先は、いかにも登山道という感じだ。
皆リフトを使っているのか、まったく人とすれ違わない。
緑がとても綺麗。
あっという間に1600mに到達。
人には会わなかったけど、鹿に会いました。
近くまで寄ろうとしたら・・・
逃げた。
休憩無しで標高1700mまで到着。
リフトで登った場合は、ここまで来ることができる。
足腰が強くない人にもお勧めできる山ですな。
ここからの景色はとっても素晴らしい。
♪おー山の大将、我一人~♪
と歌いたくなるが、リフトの係員に奇異の目で見られそうなのでやめた。
ここから山頂へ行くルートはいくつかある。
個人的にはここが気になるのだが・・・
短パン・Tシャツ・サンダル、手荷物はカメラのみという軽装だったので断念。
怪我や滑落などしたら、ただのアホとして笑いものにされだろう。
しぶしぶ、安全なルートで登って行くと、
「刀掛けの松」
というものがあった。
ここで山小屋で娘のときから働いている、というご婦人の話を伺うことができた。
曰く、
「なんたら天皇が刀を掛けたとされる松だよ」
とのこと。
しかし、今は3代目?の松だそうだ。
うーむ、正直、どう評価していいか解らない。
ここで休憩しがてら、ご婦人の話をいろいろ聞かせてもらった。
で、思った。
山小屋の仕事って大変だ。
自分には絶対真似できない。
と。
30分ほど喋ってから、先に進む。
この辺りから、ガスが濃くなる。
綺麗な花が咲いていました。
なんていう花かな。
注:トリカブトのようです(笑)
駐車場を出発して1時間30分、とうとう剣山の山頂が目前に!
財布を持たずに登って来たので、さい銭は無し(^_^;)
「山頂にしかない おみやげ 記念品」
という店が気になるけども、財布がないのでパス。
ちょっと後悔が残りました。
ミヤマクマザサという笹を保護するために、山頂付近には木道が設置されている。
ガスのせいで視界が悪く、残念だと思っていたけど、
これはこれで、神秘的な風景が拝めてよかったわ(^_^)
そして、とうとう!
山頂に到着!!
三角点を見たときは感無量でした。
てことで、剣山は日本百名山のひとつでありながら、登りやすい素晴らしい山でした。
にもかかわらず、人にはあまり会いません。
一人で登ると修行している錯覚に陥ったわ。
剣山を制覇した今、悟りの境地に達した気でいます(笑)
<おまけ>
ここで終わりかと思いきや、先があるようです。
サンダルだと、滑落しそうな道なので、先行して行ったご夫婦を見送るだけにしました。