蔵王の雄大さに触れる

雑記

蔵王山(ざおうざん)は宮城県と山形県の境にある連峰の総称である。
活火山であり、火口湖は御釜(オカマ)と呼ばれている。

この御釜へは「蔵王エコーライン」ならびに「蔵王ハイライン」という片側1車線の道が整備されており、アクセスが非常によい。

道路をまたぐ大鳥居から「蔵王エコーライン」は始まる。

 

この大鳥居を過ぎてすぐの道脇に、少し小さな鳥居がある。

 

蔵王山は古くから山岳信仰の対象となっており、その参道入り口がここだったとのこと。
現在はエコーライン開通に伴い、使われなくなっている。

記念碑が立っていたので、近づいて見ようと思ったら、、、
手前に犬小屋があって、犬のものらしき足が見えている。

 

普通の犬なら、これだけ人が近づいた場合、犬小屋から出てくるものだと思うのだが、出てこない。
もっと近づいた結果、いきなり出てきたら恐いし、万が一、犬が死んでたらもっと恐い。
ということで、それ以上近づくのは断念した。

エコーラインは急なカーブやアップダウンの激しい道である。
しかし、景色がいいので、それほど苦ではない。

 

途中には、日本の滝百選にも選ばれている3段滝や不動の滝を見るスポットもある。

 

コマクサという草が生えていることから名付けられた駒草平(こまくさだいら)という場所には、展望台があり、眼下に広がる荒涼とした台地を見渡すことが可能である。

ここの景色は、まさに絶景!

大自然の前では人間など、チッポケな存在だということに改めて気付かされる。

ちなみに、写真中央ちょっと右のゴミみたいなのが人である。

 

なかなか、このスケールのデカさを写真で伝えるのは難しい。
左中央部分にあるのが展望台。

 

中央部の滝は、不帰(かえらず)の滝である。
意味深な名前の滝であるが、その名前の由来は2説あるそうだ。

①昔、鬼ババが登って来る者を捕まえて生き血を吸ってはこの滝に落としており、
この山に登ったものは、生きて帰ってこないということから「不帰(かえらず)」となった説

②すばらしい景色のため、来た人が帰るのを忘れて見とれてしまうことから説

 

①の説、怖過ぎなんですけど・・・

しかし、この荒涼とした風景を見ると、昔の人が鬼が住んでいると信じたのも無理はないな。
ちなみにこの滝は落差97.5mとのことで、けっこう落差のある滝だが、景気がパノラマ過ぎてそれほど大きくは感じなかった。

「蔵王ハイライン」入り口手前から、何百メートルか交通集中による渋滞が発生していた。

歩いたほうが速そうなので、ひとつ手前?の駐車場から歩くことにした。

といっても車道を歩くのではなく、ちゃんと御釜までの遊歩道が完備されている。

 

この遊歩道がまた絶景!

これまで見てきた風景のなかで、一番よかったと言っても過言ではない!
怪我の功名とはこのことか。

 

一部、柵のないところもある。

 

今写真を見返しただけでも尾てい骨がムズムズしてくるなコリャ。

 

向かいの岩肌には見事な地層を見ることができる。

 

その見事な地層の下に、明らかに人の手で書かれたような○があるように見えるのだが何だろう?
人が容易にアクセスできるような場所ではないのだが。
鬼の仕業か!?

 

風景を存分に味わいながら歩いていると、60分程かかった(^_^;)

登山路脇には、避難所が設けられている。
噴火に備えてか?

 

賽の河原のように石が積まれている箇所があった。
どういう意味があるのだろうか。

 

御釜を見て、10年ほど前にここへは来たことがあるのを思い出した(^_^;)
確か「東北秘境の旅ツアー」というパック旅行だった。
バスで御釜近くまで乗り付けて、御釜だけ見て終わりだったのだが、そのときは正直「へー」という程度しか感じなかったと記憶している。

 

御釜付近には、観光バスや自家用車で上がってきた人が溢れかえっていた。
彼らもまた、かつての自分と同じく、御釜までの素晴らしい景色を見ていないのだ。
優越感を感じながら、蔵王をあとにしたのであった。